「仕方がない」は気持ちを切り替えるための呪文。
人生を歩んでいれば、得るものもあるし、失うものもありますよね。
得たときは、喜びでいっぱいになるけれど...
失ったときは、悲しみに打ちひしがれる。
何かを失うってとても怖いですよね。
だから、なんとか取り戻そうと策略したり、失いたくない一心で、そのことばかりに執着してしまう。
でも、どんなに理不尽があったとしても、道理が通らなくても、しょうがないときってあります。時には自分を押し殺してでも、受け入れなきゃいけない、そういうこともありますよね。
嫌だけど...しょうがない。
この「仕方がない」って、気持ちを切り替えるための言葉なのかなって思います。
先日、仲間と飲んでいるとき、私の父の話をしました。
この父は遺伝子的には父ではないのですが、戸籍上は父です。父は、人としてはあまり立派な人ではなく、むしろ悪人の類に入ります。ですが、私にはとても優しかった。
父と過ごした時間は5年ほどと僅かな時間でしたけど、私も父が大好きでした。
何十年も離れて暮らしていたけど、戸籍上ではつながっているから、父娘というつながりは保てている、そう思っていました。
ですが、父が亡くなった際、負債があることが判明して。
些細な額でしたけど、それを支払うことで何が起こるのか予想がつかない状態だったので、放棄手続きをしました。
ですが、この手続きは唯一あった私と父との繋がりを断ってしまうことにもなります。
断ってしまったら、本当の他人になってしまいます。
いろんな想いが錯綜しましたが、仕方がないことだからと、手続きをしました。
とても悲しかったけど、繋がりは形だけではなく気持ちの持ち方次第なものだからと、気持ちを切り替えることにしました。
仕方がないことって、物事の大小にかかわらずいろいろあるかと思います。
私の友達は「人間だから、そういうこともある。しょうがないよ。」っていうのが口癖で、旦那さんの行動や言動にイラッとしても(笑)それを受け入れています。
物事を受け入れる。
手放しで受け入れ難い、でも、受け入れなきゃいけない。
そういったときのために「しょうがない」って、あるんだと思います。
「仕方がない(しょうがない)」
理不尽な困難や悲劇に見舞われたり、避けられない事態に直面したりしたさいに、粛々とその状況を受け入れながら発する日本語の慣用句。
いちいち物事に波風を立ててたら、良いことは起きにくいものです。
物事を受け入れて気持ちを穏やかにする。
気持ちが穏やかだと、良いことが起きやすいですよね。
「しょうがない」は、そういうものにもつながるのではないかなと思います。